2017年11月06日

黒鯥 干物

先週の黒鯥、お刺身・煮付では食べ切れず
釣った日に余りを10枚、干物に仕込んだ







干物を作る作業自体は至って簡単ではあるが
干す前に調味液に漬ける工程があって
この調味液の塩梅と漬け時間が重要である


魚の大きさ・厚み・脂の乗り・身質などを判断し
勘を頼りに、塩分濃度8~15%の範囲で調合

漬け時間もやはり勘に頼らざるを得ない
小魚なら15~30分、厚み・脂がある大型魚なら
2時間漬けても物足りない塩味となってしまう

干す作業は夜の軒先干し(屋根下)から日中の
天日干しの時間まで適当に調整しながら干している

天日干しも気候が大きく作用する
陽当り・温度・湿度・風の有無などであるが
干し時間は乾き具合が逐次見られれば一番
洗濯物が乾いたら仕舞うだけである









今回の黒鯥 30~35cm(頭落とし・腹開き)
調味液に入れた塩 12%
漬け時間 90分
干し時間
軒下夜干し 12時間
天日干し 10時間 (ほぼ快晴+そよ風)






干し上がった干物はすぐに食べられる分は
冷蔵庫、それ以外の分量は冷凍すれば良い







干物を焼いて
さて、一口目は緊張する








神経を研ぎ澄まして口に運び、先ず風味を確かめ
噛んで身質の歯応えと僅かな肉汁から舌に伝わる
凝縮された魚の旨味を楽しみ、塩分の具合を判断

塩分が濃いのは最悪で、あまりにも塩辛い物は
折角作ったのに廃棄のリスクもある

今回は魚の質にも助けられ、上出来に仕上がった
漬け時間を比較的長くしたので心配だったが
脂とぷっくりした身質によって塩分の吸収具合が
緩められたと推察する








皮目の脂とぷっくりしながらしっとりとした食感は
美味で、皮測に残る脂混じりの肉汁は作りたて
ならではのものである









今回はオマツリにも数回参加して仕掛けを消費
ボチボチ、製作していきます
  


Posted by フィッシャーマントト at 09:00Comments(2)クロムツ

2017年11月03日

11/1 【おしながき】

福田の赤鯥(喉黒)釣りに行って
こんなに魚信の多かったことは初めて

偶然にも朝一のポイントに黒鯥が
大挙して押し寄せていたのでしょう









ただ本命の赤いのが3つと相変わらず
冴えない仕入れ人の腕、進化する気配も
窺えません

どうにかならないものでしょうか・・・


                      トト庵 亭主


=======  【おしながき】 ========


【強 肴】 焼 椎茸
トト庵農園の原木椎茸が少量ではありますが
収穫出来るようになってきました







【煮 物】 黒鯥
少々脂も乗っており、冷めてもほっこりとして
煮付にも合っていました







【御 造】 福田 弐種盛





黒鯥






真鯵




鯵で水深170mからは過去最深かも知れません
深い所にも泳いでいるんですね


【炙 物】 赤鯥
お待ちかねの真打ち登場!

切り付けて






皮目に軽く塩を擦り込み5~10分ほど
冷蔵庫で休ませて

バーナーで皮目を炙る








滴る脂と芳ばしい香り
この食味、随分のおいとまで忘れ掛けて
おりました


【御食事】 握り寿司






黒鯥







真鯵






赤鯥



至極の逸品
最後の晩餐には赤鯥の握り・・・かもです


【汁 椀】 粗炊 味噌汁
赤鯥と黒鯥の粗をふんだんに使って味噌汁の
表面が脂で覆われています



一緒に入れた大根が出しを吸ってとろとろ
甘くてこくのある仕上がりで狙い以上の
味噌汁となりました



拙い仕入れ人、今回も首の皮一枚が繋がって
なんとか 赤い宝石 の仕入れ、叶いました
釣らせて戴いた 福田 大寿丸 さん
そして深い福田沖の
海から与えられた獲物に感謝、感謝!   


Posted by フィッシャーマントト at 09:00Comments(4)アジクロムツ

2017年08月27日

8/25 【おしながき】

久々の仕入れに向かった仕入れ人ですが
太刀魚をはじめ鯵などの仕入れを楽しんだ
のは良いのですが肝心要の仕入れ箱
太刀とはほど遠い細い脇差がほとんどで
鯵他も小振り、調理には参りました


                          亭主


=======  【おしながき】 ========


【揚 物】
取り敢えず麦酒のおともに
豆鯵 唐揚





【強 肴】
20cm前後の真鯵の身を掻き集めてなんとか
なめろうが完成しました





【御 造】
脇差を切り付けておいて



食べる直前に炙り、ビニル袋の氷嚢で冷やし
頂きます





【焼 物】
焼魚の食べ比べもまた御一興
脇差 叺 汐焼き





眼張 汐焼き





黒鯥 汐焼き






近場の中物船で小型ながらもいろんな魚に
出逢い、それぞれ食味を楽しむことが出来ました

伊良湖の先のいくつかの漁礁、そして目の前の
海から与えられた獲物に感謝、感謝!  


Posted by フィッシャーマントト at 09:00Comments(4)タチウオメバルアジカマスクロムツ