2019年05月15日

メイチダイ

眼壱鯛 入荷!!





下手な仕入れ人の釣針に喰ってくれた2尾の
眼壱鯛、小さい方は煮物

丁寧に鰓・鱗・内臓を掃除、腹はあばら骨の
付け根に軽く刃をいれて腎臓を歯ブラシで
掻き出します

干し椎茸は8時間以上前から戻し
昆布も2~3時間前から水に漬けて
戻しておきます

生姜は厚めに切っておきます

中華鍋に戻した昆布を敷いて魚を載せ
昆布と干し椎茸の戻し汁を注ぎ刻んだ
干し椎茸・生姜とともに中火で火を入れて
いきます
牛蒡もあれば入れたい具材ですが今回は
無かったので割愛
アルミホイルで軽く覆って落し蓋とします

5~10分ほどでおおよそ魚に火が通って
から砂糖を加えて更に5分以上煮たら
醤油を加えます
醤油は若干控えめに加えて弱火で煮て
いきます

煮汁が大さじのスプーンで掬いにくく
なったら2分に一度くらいで鍋を傾けて
煮汁をスプーンで掬い魚全体に回し掛け
ます
特に焦がさないことだけには注意します





煮汁の味が煮詰まりながらだんだん甘辛く
少なくなっていきますので、好みの時点で
火を止めて完成です

大きめの器に中華鍋を傾けながら敷いた
昆布ごと滑らすように盛り付けて椎茸と
生姜を盛れば完成です





もし昆布を焦がしてしまったら昆布は
こそげ取らないでそっと魚だけを取って
盛り付けます
焦げた昆布をこそげ落とすと焦げた香りが
煮汁全体に回ってしまい魚も台無しになって
しまいます





首尾よく焦がさずに煮詰めた具材
椎茸・昆布・生姜・牛蒡は全て美味しい
佃煮となります



さて大きいサイズの眼壱鯛は





一通り5枚に卸して
頭は梨割ってからコトコトと煮出しをとり
たかったので、眼壱の目玉は潰すと臭い
との情報もありましたから念のため目玉を
潰さないようにくり抜き、鰓も綺麗に外し
ました

昆布出しのみで頭と中骨のぶつ切りを入れ
2時間ほど弱火で魚の出しを取ってから
大き目に切った大根を入れて更に30分ほど
煮込みます
大根が柔らかくなりますので白だしと塩で
少し薄めの味付けで吸物の完成





身のお料理です





2日間寝かせた片方の背をそのままお刺身
腹を湯引き氷〆の皮付きで切り付け






もう片側の背と腹は奮発していつもより少し
高級な昆布を調達して、身にほんの少しの
塩を振り調達した昆布で丁寧に包みます


 


塩は背と腹それぞれに耳かき1杯ほどに
しておきました





昆布の高級布団で丁寧にくるんだあとは
冷蔵庫で静かにお休みです

丸2日間~3日間がちょうど食べ頃かな
3日目には水分が抜けきって粘り気を帯び
柳刃の刃が立たなくなりますが






焼酎のロックにも負けない濃い旨味を
身にまとっていい塩梅でした

眼壱鯛
何の癖も嫌味も無い上品でありながら
旨味があり、見た目では判らない脂が
身質に織り込まれていてどんな調理にも
対応出来てしまう
類を見ない特徴を持った魚と言った感想
貴婦人とでも例えておきましょう  


Posted by フィッシャーマントト at 09:00Comments(4)メイチダイ