3/25 【おしながき】

フィッシャーマントト

2020年03月27日 09:00

今回の厨房も先回同様、出刃の出番無く
残念ながら小さな包丁で調理出来てしまう
獲物ばかり
やはりトト庵厨房の2020年はもてあましの
年になるんでしょうか

ただでさえ妙な流行り病で景気の先行きが
重苦しい中、出刃、柳刃が活躍出来る様な
獲物を真名板の上に乗せて重苦しい空気を
払拭しなければと心に想い描いてはいるの
ですが・・・


次回の仕入れ人に期待するだけです


                          亭主


=======  【おしながき】 ========


今回の伊佐木、3月の伊佐木とは思えない
素晴らしく脂の乗った個体ばかりでした
白子の形成も2~4割程度、今年の遠州灘
冬の海水温が高めであったためか海中の
初夏が早いのかも知れません



【強 肴】
伊佐木 なめろう





これだけ脂乗りが良ければ伊佐木でも
かなり上等のなめろうに仕上がります




【御 造】
伊佐木






普段は何故かトト庵の住人、伊佐木は
今一箸が進まないのですが今回は
いつもと違いました



【揚 物】
伊佐木 天婦羅
聞いたことも無い伊佐木の天婦羅に
お初に挑戦してみました




五枚下ろしのあと、皮を引いて揚げて
みましたが釣魚ならではこの上なく軽い
ふわふわな食感、この調理方は使えます


【御食事】
真鯛 鯛めし

貧果な獲物の中で40真鯛、どう調理しようか
特に刺身も考えましたが、頭から尻尾まで
鯛のエキスを無駄無く米粒に吸わせようと
鯛めしに致しました





丁寧に鱗・あばら付け根の腎臓・鰓などを
歯ブラシなど用いて掃除して半分程度
熱が通る塩焼にしてから米に昆布を敷き
塩焼きの鯛を乗せ炊き上げます





充分蒸らしたあと蓋を取って熱いうちに
別皿で身を外して飯に混ぜます





トト庵特製の鯛めしの完成です



今年はまさかのほぼ三連敗
仕入れ人、次回の負けは許されません


厳しい釣果の中でも小さいながらの本命と
思いも掛けない美味しいイサキを獲らせて
頂きました 福田 海豊丸 船長、そして
長く広がる豊かな遠州灘の
海から与えられた獲物に感謝、感謝!

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